宮崎県都城市で避難所管理をDX化 バカンとGcom

AIやIoTを活用して飲食店やトイレ、投票所などの混雑状況を配信するスタートアップ企業、バカンは2021年10月13日、地方自治体向け情報システムを手がけるGcomホールディングスと提携し、宮崎県都城市で避難所のデジタル化に取り組むと発表した。

避難所の混雑を可視化し、非接触型の避難所受け付けなどのサービスを提供して、災害への対応力向上を目指す。同社がこうしたサービスを自治体に提供するのは、全国で初めて。

提供する主なサービス

同サービスでは避難所を効率的で適切に運営するため、主に4つの機能を提供する。

空き避難所の検索

センサーやカメラを使い、避難所の混雑状況を可視化する。避難する住民は、マップ型リアルタイム混雑情報配信サービスにパソコンやスマートフォンでアクセスすれば、自分が居る場所から近い避難所の位置や混み具合を確認できる。

非接触型スマート受け付け

住民がスマートフォンで事前にユーザー登録を済ませておけば、避難所の受け付けに2次元バーコードを提示するだけで受け付けできる。ユーザー登録を行っていない住民も、マイナンバーカードや免許証などの身分証の情報をカメラ式OCRで読み取ることで受け付けを済ませられるので、受け付け業務をスムーズに進められる。

避難所の在庫管理

各避難所で準備している物資の量などの情報を集約し、災害対策本部で一元管理できる。物資補給の必要性をいち早く把握できるため、状況に応じた迅速な対応が可能になる。

避難所伝言板

災害対策本部と各支部の間での情報も伝言板機能でやりとりできる。本部から全避難所への一斉配信のほか、本部と特定の避難所間のやりとりも可能。災害時は投稿数も増加することが予測されるため、必要な情報が埋もれてしまわないよう検索機能もある。

期待される効果

住民はすぐに避難場所を見つけることができ、余裕があれば、混雑状況を見て避難所を選ぶこともできる。避難所でもカードへの記入が不要で、受け付けで待たされることはない。

自治体では受け付け業務の簡素化や避難者の情報を自動的にデータ化できるため、効率的に避難所を運営できる。避難所の位置や混雑状況をすぐに伝えられるため、住民の避難所への誘導もスムーズになる。

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プレスリリース