区役所の案内業務にAIロボットを活用 横浜市が実証実験

横浜市は2022年3月4日、金沢区役所にAIロボットを配置し、住民からの問い合わせへの対応や庁舎案内を行う実証実験を始めると発表した。配置されるのはシステム開発会社CIJが開発した自律移動型サービスロボットAYUDA(アユダ)と小型ロボットAYUDA-MíraMe(アユダ・ミラーミ)で、3月と5月にそれぞれ約10日間、区役所を訪れた住民に対応する。

■自律移動型のAIサービスロボットAYUDA

AYUDAは高さ160cmの自律移動型のサービスロボットで、人とほぼ同じ目線でサービスを提供する。自律移動ができるため、目的地への誘導ができるほか、顔認識機能や音声対話などのAI技術も搭載されている。

胸にはサイネージが取り付けられており、画面に要件や部署名、施設名などを入力すれば、知りたい情報を検索できる。

■感染症対策支援の小型AIロボットAYUDA-MíraMe

AYUDA-MíraMeは感染症対策を支援するためのAIロボット。高さ約30cmの小型ロボットで、場所を選ばずに設置できる。体表面温度の測定やマスク着用検知機能があり、音声応答が可能なので、人を介さない受け付け応対で感染症対策を支援する。

AYUDA-MíraMeにもサイネージがあり、画面操作での情報検索ができる。

■ロボットによる案内業務の有効性を検証

横浜市では「横浜DX戦略」骨子案を発表し、デジタル技術を持つ企業や大学と連携して行政や地域の課題解決に取り組んでいる。今回の実証実験では、AIロボットを使った案内業務の分業で、市民サービスの向上が図れるかを検証する。

実証実験は3月と5月の2回行い、1回目の結果を反映した内容で2回目の実証実験を行うことで、運用面での課題の洗い出しや改善を図る。

実証実験の期間は、1回目が22年3月7日から18日まで。2回目は同年5月9日から20日まで。金沢区役所1階の正面出入口付近にAYUDAを、南出入口付近にAYUDA-MíraMeを配置する。

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横浜市プレスリリース

CIJプレスリリース