農協の営農指導をDX化する「AGRIs by JA」を全国で提供開始 AGRI SMILE

農業のDX支援を手がけるAGRI SMILEは2021年10月4日、動画コンテンツの配信などで農協の営農指導を効率化する「AGRIs by JA(アグリス バイ ジェーエー)」の提供を始めたと発表した。複数のJAと連携して、多くの作物に関する栽培ノウハウを動画で配信。全国で活用できる内容となっている。

農家に対する営農指導はJAの大きな役割の一つだが、これまで対面で行われており、遠隔地への対応や営農指導員の指導力の向上などが課題だった。そこで、AGRI SMILEは国内有数の農畜産物取扱高を有する「とぴあ浜松農業協同組合」「晴れの国岡山農業協同組合」「越智今治農業協同組合」と協議会を設立。動画コンテンツを制作し、全国に配信することにした。

100タイトル以上の動画を配信

AGRIs by JAでは、協議会に所属するJAの営農指導員が作業などを実演しながら解説する100タイトル以上の栽培基礎技術動画を視聴できる。国内の主な作物の87%を紹介しており、栽培法のほか、畝立てや農薬散布、出荷調整などの作業、農業機械のメンテナンスの方法などを紹介。栽培基礎知識の講義といったコンテンツもある。

このほか、適用作物名と用途から農薬を検索し、使用基準等を閲覧できるデータベースも搭載。各JAからの産地内限定の動画の配信や生産者へのお知らせを掲載できる掲示板もある。

指導力向上や市民農園の振興にも期待

動画や掲示板を用いた情報提供によって、就農して間もない若手生産者の技術習得が早まるほか、生産部会全体での技術力の底上げが期待されている。また、新型コロナの感染拡大によって機会が減った実地指導の代替策としても活用できる。

農家への指導だけでなく、家庭菜園でも役に立つ栽培ノウハウを提供することで、市民農園の振興を図ることもできるほか、地域の枠を超えてノウハウを学ぶことで農協の若手指導員のスキルアップも図る。

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