システム開発などを手がけるインフォシティグループは2022年3月22日、支援先スタートアップであるテレポート、MasterVisions、Connected DesignなどとAR・VR技術を活用した都市DXプラットフォームの開発に向けた技術実証実験に成功したと発表した。
実証実験はKDDIや東急も連携事業者として参画し、3月2日に東京都世田谷区の複合施設「二子玉川ライズ」で実施された。
スマホからVRで街を散策も
都市DXプラットフォームとは、先端技術を用いて離れた場所と現地をシームレスに融合する地域情報の共通サイト。実現すれば、スマホなどを通じ、自宅などから直接店舗などにアクセスしてサービスが受けられる。
実証実験では、360度のVR空間を自由に歩き回れるKDDIの「au XR Door」や、Connected DesignのIoTセンサー、MasterVisionsの自由視点映像など各社の技術を、テレポートが提供するコミュニティエンジンに問題なく統合させられるかを検証。大きなトラブルはなく、実験に成功した。
これによって、スマホのVR映像を見ながら、実際に施設を訪れているような体験が可能になり、施設利用の申し込みを行ったり、ヨガなどのレッスンを受けたりできるようになる。また、現地にいる人も、スマホのAR画像で街の風景に重ね合わせる形で、おすすめ商品に関する情報やクーポンなどのサービスを受け取れる。
夏には一般利用者も参加する実験を実施
インフォシティグループは今回の技術実証実験の成果を体験できるデモシステムを、同グループのコミュニティ・ラボ拠点「Devcafe」(東京都渋谷区)に2022年3月末ごろ整備する。
また、2022年夏には一般の利用者にも参加してもらい、二子玉川エリアでサービスの実証実験を実施する。さらに東急が展開する商業施設などでの商用化を目指し、検証に基づいた取り組みを進めていく。