マイナカードを用いて施設の予約・貸し出しをオンライン化 山口市とtsumugが実証実験

LINEを使ってオフィスなどの時間貸しができるオンラインサービス「TiNK Desk」「TiNK Office」を展開するtsumugは2022年3月7日、マイナンバーカードを用いた公的個人認証(JPKI)による行政施設の利用サービスの実現に向けた実証実験を山口市で開始すると発表した。

LINEを通じて、体育館やグラウンドなどの利用予約や開錠、入退館管理ができるサービスで、公共施設の利用でJPKIを活用するのは全国の自治体の中で初めてだという。

予約から利用、決済まで24時間オンラインで可能に

実証実験を行うのは、山口市の平川地域交流センター。同センターでは、地域の小中学校の体育館やグラウンドなどを利用する市民からの予約受け付け、鍵の管理と受け渡し業務を行っている。これまで、施設を利用するには同センターの執務時間内に手続きをする必要があり、利用にしくいといった声があった。

このため、施設の予約・決済・鍵の解錠をすべてLINE上で行うTiNK Deskのシステムをベースに、小中学校体育館やグラウンドなど地域の公共施設の利用管理を24時間、オンラインで完結できるシステムを構築。だれでも、気軽にスマートフォンから予約などができるようにした。使用料の支払いもオンラインで可能になる。

利用者の本人確認については、LINE Payの公的個人認証サービスに対応。マイナンバーカードの公的認証を用いることで、従来の現地での本人確認よりも、より厳格で容易な本人確認が非対面でできるようになった。

山口市では実証実験を3月9日から31日まで実施。利用者や職員から効果や運用にあたっての課題を聞いたうえで、2022年度中の正式サービスの開始を目指す。

TiNK Deskとは

TiNK Deskは、LINEを通じてホテルやマンションの空き室をワークスペースとして借りられるサービス。LINEで友だち登録をするだけで、スマートフォンから簡単に利用登録ができる。

専用アプリのダウンロードなども必要なく、利用手続きや予約、鍵の操作、ご利用料金の決済まですべてLINEを通じて済ませられる。15分からの時間貸しで、気軽に利用できるため、テレワークをしている人やフリーランサーの作業スペースとして利用されている。

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