センサーやカメラなどで収集した現場のデータを統合管理するIoTデータダッシュボードサービス「Canvas」を提供するIoTBASEは2021年10月20日、茨城県つくば市でCanvasを使い、河川や山林、ダムなどの異常を監視する実証実験を始めると発表した。
つくば市の「つくばSociety 5.0社会実装トライアル支援事業」に採択された事業で、市の支援を受けながら導入効果を検証する。
実証実験の内容
市内の橋や道路、河川、用水路などのセンサーを設置し、センサーで感知した情報や実際に現地で確認した状況、撮影した写真などの情報をクラウド上で一元管理する。
収集した情報は市の担当者やメンテナンス委託業者の間で共有でき、災害や事故が発生する危険性を早めに察知することで、必要な対策を迅速に講じられる。
期待される効果
現場の状況をセンサーで把握できるため、人が現場へ出向いて行っていた確認作業を省力化し、メンテナンスのコストを削減できる。また、公共インフラを計画的に維持管理することで、自治体として自然災害への対応力を強化できる。
Canvasは40種類のセンサーデバイスに対応しており、活用が想定される状況としては、河川での増水や崖崩れ、橋や道路の破損や老朽化、用水路の落ち葉詰まりなどがある。このほか、同社は太陽光パネルへの積雪、山間部での不法投棄や獣害、設備機器のメーター計測なども想定している。