DX推進へ「社長の右腕」を育成するプログラムを開発 船井総合研究所とサイボウズ

船井総合研究所とサイボウズは2021年6月7日、中小企業向けのDXに関する研修プログラム「3ヶ月集中デジタル人財育成研修 デジタル右腕」を共同で開発したと発表した。デジタルツールを活用して経営の改革を推進する「社長の右腕」を育成するのが目的で、中小企業を主な対象に2021年7月から提供を始める。

研修プログラムは3カ月間全12回の講座からなる。受講者は「生産性向上編」「売上向上編」「組織運営編」という3つの集中講座を受講し、最終的にITツールやシステムを活用した自社の課題の解決方法をまとめて発表する。これによって、経営とデジタル技術の両方の知識を身に付けた人材を育成し、社内のDXを推し進めるというものだ。研修受講料は33万円(税込み)。

サイボウズは、高度なプログラミング知識なしに自社に合った業務システムを開発できるクラウドサービス「kintone(キントーン)」を提供しており、現在、約2万社が利用している。その経験から、自社の経営課題を把握し、それに応じたITツールの効果的な活用を考えられる人材の不足がDXを阻害する大きな要因だと考えていた。

一方、中小、中堅企業を対象とした経営コンサルティング会社の船井総研も近年、DXの推進に力を入れているが、ITツールの導入で高い成果を出すには、企業内部で主導権を握りDX推進を実行できる専任者が不可欠だと感じていたという。

こうした問題意識をもとに共同開発された今回のプログラムでは、組織運営の理論やkintoneの効率的な活用法を習得でき、経営課題発見の手法や課題解決のためのツール導入方法、具体的なITツールの活用などを体系的に身に付けられる内容となっている。

船井総合研究所の出口恭平専務は「この研修を通じてDX推進に強い人財を育成し、より多くの中小企業に『デジタルに強い社長の右腕』を持ってほしい」とコメントしている。

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