伊豆下田で観光特化型デジタル通貨の実証実験 ルーラが国内3カ所目

ブロックチェーンを活用した日本初の観光特化型デジタル通貨「ルーラコイン」を運営しているルーラは2022年3月19日、静岡県の伊豆下田エリアでルーラコインを使ったサービスの実証実験を開始した。有馬温泉(兵庫県)、飯坂温泉(福島県)に続いて3カ所目となる。

ルーラコインとは

ルーラコインは全国の観光地で使える日本初の観光に特化したデジタル通貨。1ルーラコイン=1円として、全国の観光地で横断的に使えるほか、キャンペーンなどを通じてプレミアムポイントが付与される。これによって、従来型の地域デジタル通貨の「限られた地域でしか使えない」「観光客があまり利用しない」といった弱点を補う。

また、地域の温泉旅館、観光名所、旅行会社と連携して、ルーラコイン限定商品や限定特典を開発。コイン利用者限定の宿泊プランやアクティビティ、キャラクターとコラボした物産品や限定グッズのほか、ブロックチェーンを活用したNFTコンテンツなどの販売、提供を進める。地域で利用された決済金額の1%が地元に寄付される仕組みもあり、地域活性化にも寄与するという。

ルーラコインは、信頼性を担保するためにブロックチェーン技術を利用している。今後、ルーラコインでしか購入できないNFTコンテンツの販売なども計画しており、NFTサービスで利用実績の多いPolygon(MATIC)ネットワークを採用している。

「温泉むすめ」とのコラボも

ルーラコインは、ホームページでアカウントを設定した後、スマートフォンにクレジットカードか専用プリペイドカードで金額をチャージすれば、すぐに使える。チャージは1000円単位で、最大10万円まで。支払いはQRコード決済で、有効期限はチャージから6カ月間となる。

現在、コラボ企画として、地域活性化プロジェクト「温泉むすめ」のイラストが描かれたプリペイドカードを発売している。

実証実験地区を今後も拡大

今回の実証実験は2月5日から行われており、伊豆下田は有馬温泉、飯坂温泉に続いて国内3カ所目。今後も山形県の小野川温泉など複数のエリアでの実施が予定されている。将来的にはルーラコインを利用できる温泉地、観光地を全国100カ所以上に増やすことが目標だという。

同社は「地域の魅力を表現したデジタルコンテンツなど、ルーラコインでしか購入できない商品やサービスを多数提供していくことで、デジタル時代に即した新しい旅のスタイルと楽しみを提供していきたい」としている。

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